武器としての服装
ゴルフ・アマトーナメントに出場しているOさんと話しました。来週が決戦日とのこと。アマの大会とはいえ、中嶋常幸や丸山茂樹プロもこの大会を足がかりにして飛び立っていったという登竜門的な大会だそうです。決勝トーナメントは240人中34人のみが全国大会へと駒を進められるというキビシイ勝負です。
こんな話を聴きました。トーナメントだから、少なくとも自分のパーティの中では首位を取るくらいじゃないとどうにもならない。そこで初対面の4人に火花が散るそうです。そのとき、「強く見せる」のは不可欠。(『人は見た目が9割』)ゴルフクラブや服装も大きな要素になるそうです。中には1本4~50万円もするようなパターを持っている人がいたり、道具に1軒分くらいかけている人がいたり、すごくいいゴルフウエァを着ていたり…そのとき「すごいなぁ」と呑まれてしまってはおしまいだといいます。
しかし、モノも服装もここでは立派な闘う武器となっています。戦国武将には当然のことでしたね。「うつけ」信長の、ここぞというときの変身ぶりも有名な話です。ゴルフはメンタルなスポーツ。見た目もすべて闘いの道具です。さて、私の水泳はどうか、というとこれもまあないことはないですが、少ない布とプラスチックでは知れています。それに「プレイ中」はとなりがどんな豪華な水着であろうがフリチンで泳いでいようが見えないしね。かつてそこそこの実力の中年が、あのイアンソープが着ていたようなフルスーツの水着(娘はオットセイと呼ぶ)を着て大会に来たときには、威嚇より失笑ものでしたかな。
蛇足。私くらいの中年、パーティなんかで話をしていると「ゴルフはやりますか」とよくよく聞かれます。全くやりません。が、やっていた頃もあります。バブルの頃です。1回行くと2万5000円から3万円もかかっていたころです。よく練習場にも行きましたし、コースも20回くらいは行ったことがあります。なぜこんな蛇足を書いているかというと、ゴルフで『バガボンド』最新刊の武蔵と似た経験をしたことがあるからです。武蔵が吉岡清十郎をまっぷたつに斬ったとき、武蔵は刀も右手さえも「消えてしまった」感覚を覚えます。「あれ?」というシーンです。
私のゴルフに戻ります。私は100の切れないヘボゴルファーでしたが、あるラウンド中のこと。ドライバーショット!「あれ?」全くクラブを振った気がしませんでした。しかし、ふと目を上げるとボールが低い弾道でまっすぐに突き抜けていきます。なんと315ヤードのコースのグリーンエッジまでボールは転がり、到達しました。生涯最高のショットです。この1打だけで、ゴルフにかけた「手間暇金労力」すべて報われた気がしています。今でもゴルフの思い出はあの1打だけで十分です。しかし、自分が打ったのではないような不思議なショットでした。あの境地がいつも出せたら、すごいことになるのでしょうね。さて、その後どうなったか。「よーし、こりゃ生涯初のバーディも軽いぞ」と思いました。しかし、それからホールインまで5打もかかりました。ははは。欲が神通力を消したのですね。(なげえ蛇足だぜ。胴体より長い足かよ!)
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

最近のコメント